8/6 ジョドプルJODHPUR → アーブー山MOUNT ABU

 昨日買ったスカ−フを上半身に着て、今日は出かけることにした。その格好でホテルの前にいたら、インド人に写真を撮られてしまった。そんなに妙だった??

 アーブー山は、ジャイナ教の総本山があるところ。とても涼しく、長袖の薄いブラウスを引っぱり出した。草木も茂り、虫の声までして、昨日までとは別の国に来たようだ。ホテルはいかにもリゾートのプチホテルといった造り(ただし、インドのね)。かわいらしくて快適だった。
 ジャイナ教の総本山はと言うと、なんだか入り口のおっさんからして物々しく、いい感じでない。ジャイナ教は予言者をまつっているが、このお顔がどうもありがたいとは言い難い。また、寺の壁面や柱、天井は、これでもか!!と言わんばかりのレリーフで埋め尽くされている。そのごてごてしているのには、いささか胸焼けがした。ジャイナ教の信者はお金持ちが多いそうだ。んで、このごてごてなのだろうか?
 アーブー山はいわゆる門前リゾートなので、ベジタリアン、ノンアルコールレストランばかりである。そこで食べたチャパティーが、いつか、キャンプの時に私が作って失敗したと思っていたのとそっくりであった。そうか、あれは失敗ではなかったのだ。



8/7 アーブー山MOUNT ABU → ラナクプル → ウダイプルUDAIPUR

レイクパレスの二人
マハラジャ気分のてつやさんと妃気分のぽよ
 今日は移動日。バスの中ではひたすら眠る。とにかく、バスに乗ったら寝るという習慣が身に付いた。インドで体を壊さない秘訣は、食べ過ぎないことと、よく休むことである。

 ラナクプルのジャイナ教寺院は、アーブー山のより、ずっとよかった。ひっそりとしていて、何より、内部の過剰な彫刻がうるさくない。ここも彫刻で埋め尽くされてはいるのだが、胸焼けはしないし、素直にすごいなぁと思う。なぜだろう?と言ったら、「天井が高いからじゃないですか」とは、画家青年の言葉。(-)(_)(-)(_) である。

 今回ウダイプルに行くのは、レイクパレスホテルに泊まるため。ここは、さすがにゴーーーージャスである。ここ数日間の埃と垢を、バスタブにゆっくりと浸かって落とす。久しぶりにスカートもはいて、化粧もしていざ夕食であった。バイキングだったが、係りのハンサムなお兄ちゃんにお皿を持たせ、「これ何?」「んじゃ少し入れてね」なぁんて、いちいち器に入れてもらって、「マダーム」かなんか言われて、たまにはこーゆーのもいいなぁ。インドのおにぃちゃんは本当にハンサムさんが多い。ほっそりしていて頭が小さくて、目が大きくって、笑うと可愛いというのは、ジャニーズ好きの私には、天国である。



8/8 ウダイプルUDAIPUR → アジメールAJMER

 移動日。バスでの長い移動はこれが最後である。
 バスのエアコンが利かなくなった。幸い風が涼しいので、窓を開けて走ればいい。とにかく、バスの中ではひたすら寝る。乗れば寝る癖がついている。
人力観覧車
これが噂の人力観覧車なのだ
 途中、お祭りをしているのに出くわした。なんのお祭りだかはわからないが、たくさんの人が出て、沿道は大にぎわいだ。
 横っちょのちょっとした広場のようなところに、小さな観覧車や、デパートの屋上に昔あったような、回転木馬、ただし馬じゃなくってイス、ってのが特設されていた。たくさんの人が乗っている。 よくよく見ると、この観覧車、人力である。軸のところに人が入って、ちょうどハムスターが、車輪のような物の真ん中には行って走りながら回すように回しているのである。私たちがカメラを向けると、なんだかもうムキになって張り切って回し始めた。あんなに早く回して、壊れないかとすごく心配になる。

 参道には、これまたとんでもなく色とりどりのサリーをまとった女の人がいっぱい。皆、一族郎党、お友達と誘い合ってやってきたという風である。私は、こないだ買ったインドのスカーフを巻いていたので、物珍しそうに見ていく。カメラを向けると怒ったように向こうを向いてしまう人が多い。目が合って、気持ちにっこりしてくれた人だけ撮る。あんちゃんたちはカメラに寄ってくるが、女の人たちはシャイである。でも、何人かのグループで、それぞれみんな着飾っているのは、とてもきれい。女の人の方が撮りたいと思う。
 お祭りなのに、カップルの姿はない。男女の交際にはまだまだ厳しいお国柄なのである。でも、すれ違いざまに腿やらお尻やら触るやつも、いる所には結構いる。町中の人混みなんかね。どういうんだろ? と、変なおやじが近づいてきた。銀のお盆に、赤い色の練ったような物や、金粉銀粉の入った小皿を載せている。やつは、やにはに私たちに近づくと、その赤いのを額にぴちょっと付け、その上に金粉銀粉を載せた。んで、「100Rs」という。ずーずーしいやつだ。わたしたちは、10Rs札を「なますてー」と言って渡して、にっこりと去ったのであった。

 アジメールに着いた。ここは、イスラムの有名なお寺の門前町である。イスラム教の女性は、黒い服を着て、顔も黒い布で隠しているという出で立ちなので、そういう人がいっぱいいるのかと思ったら、ここのムスリムの女の人は、ふつうのサリーやパンジャビドレスでいることが多いのだそうだ。

バザールの風景

 早速バザールに行く。やはり活気があって、たくさんの人で賑わっている。しかし、ここは、今までの町とちょっと違う。それは、英語が聞こえてこないこと。今までの町では、必ず、英語や日本語で話しかけてくる人がいたし、客引きも英語だった。しかしここではそれがない。日本人なんて、滅多に来ないところなのだそうだ。日本人どころか、外人があんまり来ないらしい。一軒の店に入って、話しかけてみたが、無視された。聞こえない振りをして、店のおやじは新聞に見入っている。ヒンディーじゃないとだめかな?
 バザールは下校途中の女子高生がいっぱい通る。かわいい制服を着て、にこにこしながら歩いている。子供服屋さんがある。ショウケースの上に赤ちゃんを座らせて、パパとジイジがあやしている。カメラを向けると、パパが赤ちゃんをこっちへ向けてあやし、笑わせようとする。親ばかは万国共通である。
アドメールの肉屋さん
肉屋の店先の肉が見えるだろうか。。

 
  一本横道にはいると、布地屋さんストリートだった。さすがにここは女の人が多い。熱心にあれこれと布を出させては品定めしている。店先はどの店もカラフルである。プリントも刺繍も、絞りもある。私も布がほしくなった。ホントにどれもきれいで、遠慮なく鮮やかなのである。でも、日本ではこんなの絶対に着られないからとあきらめる。
 集合場所に行くと、ガイドのバトラーさんがサモサを買ってくれた。あつあつをほおばる。あつくて、辛くて、おいしい。もそもそやっていたら後ろから声がかかった。振り向くと、後方の店に何人かのお兄ちゃんがいて、どうも、「写真を撮ってやるからカメラを貸してみろ」と言っているようだった。「ここ、押すだけでいいからね」と渡して夫婦で並ぶと、何か言ってる。「ほら、せっかくだからさぁ、サモサ頬張ってるとこ撮ってやるよ」と言ってるらしい。私たちは大口開けてサモサを頬張り、カシャ。でも、このショット、撮れてなかった。シャッターを押し切れなかったんだね。うーーん、残念。


 夜、宿舎であるツーリストバンガローで日本人の親子にあった。久しぶりの日本人。ラジャスターンは来るのが大変だから、会う日本人は、若いバックパッカーかなーー?というような