7/31 出発。

 成田空港に着くと、どうやら飛行機はちゃんと飛ぶらしい。早々とカウンターも開いて、人が列を作っている。よしよし。
 エアインディアの機内はもう、カレーのにおいがしている。これから毎日このにおいと暮らすのだ。機内食もちろんカレー。インド旅行でおなかを壊さない秘訣の一つは食べ過ぎないこと。そのためにも私たち夫婦は、ベジタリアンで通そうと決めていた。機内食も早速「シャーカーハーリ」とオーダー。ヒンドゥーでベジタリアンのことだ。

 夕方デリー着。しかし空港に来ているはずのガイドの姿はない。待つこと数十分、小太りのガイド、バトラーさん登場。エアインディアがちゃんと着くなんてことはないから、バトラーさん油断したんだろう。(笑)
 ホテルは廊下がベランダになっている、公団住宅みたいなのだった。部屋はばかに広い。とりあえずお湯は出る。ここで両替しようとしたが、もうお金がないという。日本人の中では、私たちがビリだったからな。拝み倒して何とか50ドルだけ替えてもらう。なんか、こういう所がインドである。 夕食に頼んだピザは、泥ソースがかかっているような味。チーズの下は野菜炒めである。なんだか妙に懐かしいもんだった。


8/1  デリーDELHI−(飛行機)→ジャイプルJAIPUR−(専用バス)→ジョドプルJODHPUR

 目が覚めたら霧雨だった。今日は長い移動で朝が早い。3:00起床、4:00チェックアウト。でも、まだ来たばっかりで興奮しているので、へでもない。
 空港へ向かう途中の景色。道で寝ている人、なぜかどこかへ向かって歩いている人、たむろして寝ているリクシャーワーラー。 飛行機に乗って腰を下ろすとき、後ろの太ったインド人は「おーーーいしょぉ」と言った。かけ声は万国共通か?

 ジャイプルに着いた。ホテルで朝御飯。今回のメンバーは気合いが入ってる。朝からインド式の朝食がいいという。お見事である。メニューは、プーリ(あげたチャパティー)、ジャガイモとトマトのカレー。


BUSのクルー達
 今日から乗るバスは、またジャイプルに帰ってくるまでずーーーっと利用するバスである。つまり、我々の貸し切りという物。贅沢である。すごく大きいので、二人掛けのところに一人ずつ座る。この広さが、いざって時にすっごくありがたいのだ。
 バスが出発した。市街地を抜け、日本で言う三桁国道のような道にはいると、トラックが俄然多くなる。よく見ると、サイドミラーやルームミラーがない。んで、トラックの後ろには「HORN  PLEASE 」の文字。見ているとその意味が分かった。 バスは、前の車に迫るとそれこそうるさいくらいにクラクションを鳴らす。んで、前の車の運転手は、窓から片手を出してなにやら合図をする。それを見てバスは前の車を抜く。抜くとき、前の車は減速する。抜き終わると、バスの助手席にいる運転助手が、窓から手を出して後ろの車に合図する。やたらうるさくクラクションばっかりならして、どけどけーーー!!っと走っているように見えるのだが、実は、それなりのルールがあるようだ。

 ジョドプルに着いた。早速バザールに行きたい私たちは、夕立がやむのを待って出かけた(インドはこの時期、雨期である)。町をぶらぶら。カメラを構えると、みんな写りたがって、それでもなにげなくっこっちに近づいてくる。ふふふ。
 とりあえずサリー屋に入った。知り合いから、高校の文化祭で使いたいから安いのを買ってきてくれと頼まれていたのだ。あれこれ選び、着せてもらったりもして(むちゃむちゃ似合わなかった)、ほかのメンバーも選んだりしていたら、いつの間にか外は雷混じりの大スコールである。それこそバケツをひっくり返したように降っている。道は川になっている。仕方がないのでしばらく店の中で暇をつぶしていたが、いっこうに上がる気配がない。スコールらしくない降りだ。そこで、ええいっとばかり歩いてホテルに向かうことにした。ガイドがいれば、オートリクシャーに乗ったのだが、この雨の中、値段交渉はやっかいだ。こういうときはぼられるからね。それに歩ける距離だったはず。

 合羽を着込み、傘を持ち、裾をたくし上げて川のような道に降りた。 インドの道である。それが川になっているのである。その川は、さっきまで道に落ちていた牛の糞や、ゴミや、食べかすや、そういったありとあらゆる物が混ざっている。でも、歩いてしまった。こういうとき、インド人は、雨具なんか持たずに歩くか、上がるまでその辺で雨宿りするかのどちらかで、雨宿り派がずっと多い。だから、合羽なんていう物を着て歩いている私たちがすんごく珍しかったのであろう。「ヘイ”ジャパニ!!」「ナイス!!」というヤジがあちこちから飛んでいた。ノーテンキな私たちは、もう半ばやけくそで、ヤジに向かって手を振ったり、「もう”びしょしょ!!」「あーーーすべったぁ」などど大騒ぎしながらホテルに戻った。
 ホテルはお湯が出なくて、おまけにシャワーヘッドまで取れていて、シャワーは打たせ湯状態だったが、洗えることのうれしいこと!こうやって、インドに慣れて行くんだろうなぁ。


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